平湯モデルのデザイン アピール力
本をしまう書架から、本を手にとってみたくなる書架に。
収納箱から展示架に
図書館は、利用者が自分で本を選び、手にとってみるところです。はっきりとした目的を持たず、面白い本を探しにくることもあります。平湯モデルは、そういった利用者の目線に合わせて、書架を、本をしまう「収納箱」ではなく、本をアピールする「展示架」になるようデザインしました。
本の個性を引き立てる
装丁も、サイズも、その本の大切な個性で、奥深い棚に隠してはひきたちません。平湯モデルの書架では、これまでの「大きな本も飛び出さないように」という設計ではなく、「小さな本も奥に隠れないように」するため、棚の奥行きを浅くしました。
側板も狭くし、どこから見ても本がアピールするようにしています。
目の前に表紙を見せられる
表紙を見せたいような本は、A4やB5などの大きめの判に多くあります。平湯モデルの書架では、利用者の目の高さに近い、見やすい棚の棚高を高めに作ってあるので、そこに本の表紙を見せて置くと、利用者へ効果的なアピールができます。
子ども用の書架は子どもの、大人用の書架は大人の目の高さに合わせています。
本を置くだけだから簡単
ただ配架するだけで、大きな本は横勝ちの棚板がしっかり支え、小さな本も隠れず前に出るので、自然とひきたちます。また、床置中書架には、全体にほどよい傾斜があり、広い大きな面で利用者に迫ってくる力も加わります。あらかじめ家具やレイアウトを工夫することで、後で毎日ケアするよりも簡単に、大きなアピール効果を発揮できます。